赤旗から見た西松建設の報告書2009/05/17

品行方正、清廉潔白の党、共産党の機関誌「赤旗」も西松建設の報告書に関する記事を出していた。

献金先・額 西松が決定 内部調査を公表
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-05-16/2009051601_03_1.html

俺には、共産党というのは、自分の思考の枠組みがあって、それを現実に当てはめようとする。当てはまらない場合は、当てはまらない方が悪いというきわめて教条主義的な考えに思える。だから、西松建設の報告に

「献金を行う趣旨に関しては、工事の発注を得たいという積極的な動機よりも、受注活動を妨害しないでほしいという消極的な理由もあったと供述する者もいた。」(同22ページ)

と紹介されていても、

「当然、その前提となるのは、提供先の政治家に同社の献金であることを伝えることです。そうでなければリスクを冒してまで違法献金をする意味がありません。」

と自分で勝手に前提を立て、

「国民は、小沢氏や二階氏の説明にまったく納得していません。」

となる。こう考えるんだったら、国民あったらこったら以前に、国澤さんをはじめとして、西松の献金に関わった人たちがいるのだから、自分たちが「前提」としていることを西松側がやったのかどうか、つまり、「同社の献金であることを伝え」たのかどうか確認すればいいだけのことではないのか。それが確認できたら、赤旗の大スクープだろう。そして、伝えられたことが事実かどうか、政治家を問い質せばいいだろう。現実問題として、例えば小沢さんの側がそのことを伝えられていたなら、政党への献金にするように依頼していたかもしれないのだ。なぜ自分の立てた前提で国民を楯に疑惑といい、他人に説明を求めるのかまるで理解できない。

報告書にあるように「企業である以上政治献金を行うのは当然であるとの意識から」やったのかもしれないし、それ以上に昨年までのわずか5年の間に26億、年平均5億を超える額が「特別支出金」として計上されている以上、政治家への献金はその特別支出金の本当の目的、もっともやばい使途を誤魔化すためという見方もできる。そもそも国澤さんの方は、最初に設立した新政治問題研究会の代表者から、4年以上も経ってから「政治団体としての規模が大きすぎると目立つので、政治団体をもう一つ設立して資金を分散し、目立たないようにしたいと申し出」を受けてから2つ目の団体の設立を承認したぐらいだから、リスクを冒すという自覚があったかどうかも怪しい。おまけに、その政治団体の代表者は国澤さんから命ぜられるがままに活動していたのだ。

いずれにしても、西松建設は5年間で26億もの使途不明金の行方を追うべきじゃないだろうか。また、国澤さんを背任罪とかで訴えるべきじゃなかろうか。こんな金額が「個々の支出に関して、その必要性の判断、金額の判断及び継続させるか否かの判断などが、ほぼ社長の独断で決せられており、他の役員及び社員らは、その支出決定さえ知らされていないという実態が明白に存在している。」なんて信じられないことだ。

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