自民党復活があり得ない理由2009/09/12

自民党が大惨敗し、日本のためには自民党がなど、いろんな論者がいろんなことを未だに書いている。しかし、俺が読んだ限り、どれもこれも噴飯もの、どうでもいいことのオンパレードだ。自民党が日本の保守として復活とか書くのは、いいだろう。いろんな意見があって当然だ。しかし、どの意見も国会に議員を送るにあたっての大前提がかけている。それは、議員は立法が仕事ということだ。自民党議員の中で立法の仕事をした人を思い出す努力をしてみるといい。ほとんど誰も思い浮かばないのではないか。小泉チルドレンはじめとして、議員の最大の仕事である立法能力を持っている議員が、自民党にはほとんど見あたらないのだ(もちろん例外はいる)。自民党の議員の圧倒的大多数は、内閣法制局、つまりは官僚が提出した法案に賛成を投じる頭数にしか過ぎない。せいぜいがテレビのコメント屋、選挙屋であり、自民党は選挙屋集団にすぎないのだ。

民主党の掲げる「脱官僚」とは、自民党という選挙屋集団によって無実化した、立法という議員本来の仕事を国会議員の手に取り戻すことだ。

2005年9月11日から2009年9月までの衆議院で議員立法提出件数については、山口増海という方が簡潔に表にまとめてくれている。中でもこのコメントは至極もっともである。

「自民党では、後藤茂之氏が16位で11件が最高です。一年生議員の片山さつき、猪口邦子もゼロです。大物では、伊吹文明、山崎拓などもゼロです。民主党の前原誠司もゼロなのは、気掛かりです。国会議員の本業は、国民のためになる法律の立案と立法です。各国会議員は、初心に戻って業務に精励してほしいものです。」
衆議院議員の議員立法件数
http://yamaguchi-masumi.blogspot.com/2009/09/blog-post_02.html

自民党復活があり得ない理由 22009/09/12

立法という議員本来の仕事を忘れてしまった自民党の選挙屋議員が政権、利権に執着して言い出すことは何か?これを振り返ることは今回の衆院選挙の収穫の一つかもしれない。立法などにまともに取り組んだことがないから、麻生首相をはじめする自民党の選挙屋議員が思いついたことは民主党へのネガティブキャンペーンなどそんな程度のことでしかない。自分たちの政策をどうやって実現するかなど、自分の頭を悩ませたことがないから、そもそもそんな程度のことしか思い浮かばなかったのだ。

俺ら一般人でも、例えば販売契約書を交わすとき、そこに含まれる一つ一つの文言が何を現実に意味することになるかを考える。まして、国民全体に関わる法律の文言となれば、細心の注意が必要である。法律は一人歩きするし、視点が変わることによっていろんな解釈が可能になることが多い。そのためには現実の状況を正確に知る必要があるし、それを踏まえて想像力を働かせ、文言を考える必要がある。自民党の圧倒的大多数の選挙屋議員は、こうした議員としての作業を放棄した連中だ。だからこそ、ヘラヘラしながらテレビの娯楽番組に年中出て、お笑い連中からさえもバカにされる。何だ、国会議員ってのはこんな程度の連中、というわけだ。東国原問題は、そのことを白日の下にさらしたと言っていいだろう。

現地時間9日、米国では現在の最大の懸案である医療改革にあたってのオバマ大統領の議会演説が行われた。その内容に賛同するかどうかは別にして、少なくとも彼の演説は説得力のあるものだった。

Health Care - The President's Plan
http://www.whitehouse.gov/issues/health_care/

長さや内容、演説場所として選ばれた場所などさまざまな観点から、オバマ大統領の演説と郵政解散時の小泉の演説(?)を比べるのは興味深いかもしれない。一国民として単なるハッタリに騙されたアホらしさを思い浮かべ、反省するためにも。

小泉郵政解散1&2
http://www.youtube.com/watch?v=TQxs5JwNWLk
http://www.youtube.com/watch?v=gYukADlBzpo