*政権交代による悲喜劇 - 非常識はどっち?2009/09/18

世の中、間違ったことをやっていても、ずっと同じことをやり続けていると、非常識が常識になってしまう。この間のいわゆる「マスコミ」と「民主党」との間で起きていることを見ると、つくづくそのことを痛感する。どのぐらい前だったか忘れちゃったけど、マスコミが「これが世界の常識」とか書いてキャンペーンを張っていたのを思い出す。その当のマスコミに生息する連中は、自分たちも世界の常識とはかけ離れていることを知った方がいいのではないだろうか。いわゆる「記者クラブ」とか。

昨日も紹介したけど、この記事は官僚とやらの意見もちゃんと出ていてやっぱり面白い。

選択のあとに:09政権交代 鳩山内閣発足(その2止) 知る権利に不安も
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090917ddm041010083000c.html

中でも官僚の意見として、とってももっともらしくて、なおかつマスコミに働く人たちの考えの非常識ぶりが伺えるのが、匿名で紹介されている国土交通省のお役人の次の意見だろうか。

引用>国土交通省でも「取材対応はどうなるのだろうか」と戸惑いの声が広がった。ある職員は「取材を受けても、通り一遍の回答しかできなくなる。政治家が頻繁に取材に応じられれば良いが、取材対応が不十分になれば、国民が政策を知る機会が減るのでは」と話す。<

これ笑っちゃわないだろうか。どの省庁もそうだけど、元々国土交通省のもっている情報なんて、国民の税金で得られたもので、「通り一遍の回答」も何もないだろう、なんて俺は思っちゃう。お役人さんは、みんな国民の税金でやっているのだ。だったら、国民の税金で得られた情報なわけで、マスコミなんか関係なく、国民の誰もがその情報を得られるように、サイトとかで公開すればいいだけのことじゃないんだろうか。そうしても、なおかつ国民に疑問点があり、尋ねてきたなら、マスコミなんか通さずに、尋ねてきたその国民に答えればいいだけのことだ。
おまけに、この匿名の国土交通省のお役人さんは、政治家と国民の心配までしてくれている。読んで分かるように、「政治家が頻繁に取材に応じられれば良いが、取材対応が不十分になれば、国民が政策を知る機会が減るのでは」と言っているということは、彼らは自分たちがやっている記者会見とやらが、政治家の仕事と理解しているのだ。だったら、政治家が政治家としての仕事ができるように協力すればいいだけじゃないのだろうか。怠慢な政治家には、「それはアンタの仕事だ」と言えばいいのだ。自分の仕事でもないことをやる必要がなくなるわけだから、彼らにとってもいいことだろう。

しかしまあ、毎日の編集部は、記事にしながら、こんなこと役人が言っていることに、奇異な思いを抱かなかったのだろうか。