雑感 - オバマさんから日本へ2010/02/11

オバマさんのノーベル平和賞受賞演説、またアフガン増派を決めた陸軍士官学校での演説を聞いて、「ああ、この人も克服できなかったんだ」という印象を持った。何を克服できなかったというと、「テロ戦争こそ愛国者の証明、テロ戦争を止めるのは臆病者」という米国内の空気、恐らくは大半は米国主要メディアによって作られた空気を克服できなかったということだ。むしろ、大統領になる前から、オバマさんは米国を守るにはテロ戦争を信じていた米国民の一人だったのかもしれない。ブッシュ時代末期の世論調査を見ると反戦機運は高まっていたから、どこかでオバマさんは方針転換するのではと期待していたが無駄であり、ブッシュくんを受け継いだだけだった。

たかだかアルカイーダ数百人と報告されているアフガンで毎日毎日数百億のカネをはたき、無人戦闘機から爆弾を落として、一般人を殺すなど許されることではない。さらには、タリバーンはアフガンという田舎の宗教集団にすぎず、米国本土を攻撃しにくるなんてアホ、というのが米国外の世界の常識である。警察力、国内治安の警備強化で十分に対応できることだ。

日本でも同じく、もちろん米国と同じく教育もあるだろうが、大半は主要メディアによって作られた「検察は正義」という国内の空気がある。しかし、オバマさんとは異なり、鳩山さんや小沢さん、民主党、国民新党、さらには多くの国民はその空気を克服したか、克服しつつある。事業仕分けによって官僚の受け答えのアホらしさを目の当たりにしたことも大きかったろう。マスコミがいくら宣伝しようが、検察の不正義はさらに多くの国民の目にさらされるに違いない。戦前から続く「官僚党」が解体される日は近いかもしれないと思っている国民は意外と多いのではないか。

検察の人たちがテレビカメラの前に出て、その受け答えする姿を目にしたら、事業仕分けのときのように、その常識のなさに国民は呆れかえるかもしれない。これまでは記者クラブという絶対的優位に立てる仲間内だけで偉そうにしていられたのだろうから。

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