傑作!新聞社の「陸山会」特集2010/02/18

この一年近くの小沢さん関係の報道を思い返せば、興味があってごく普通に頭の働く人なら、「詰まるところ、最終的に何だったの?」ってな疑問が湧くに違いない。問題があると考えているから、大手新聞社は何度も何度も一面で疑惑を報じたのだろう。

ってなわけで、新聞社の「陸山会」特集とやらを覗いてみると...

例えば朝日新聞の最近の見出しはこれ。

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「陸山会」資金疑惑
http://www.asahi.com/special/ozawa_sikin/

・ 東京地検に銃弾?入り封筒 「小沢氏なぜ逮捕しない」
 東京・霞が関の東京地検に今月12日、ライフル弾とみられる金属が入った封筒が郵送されたことが警視庁へ……… (03:34)[記事全文]
・ 石川知裕衆院議員、民主党を正式離党
 民主党は15日の常任幹事会で石川知裕衆院議員の離党を了承し、会派の離脱届を衆院に提出した。これに伴……… (21:21)[記事全文]
・ 小沢氏「体調良くない」 疲労感にじむあいさつ
 民主党の小沢一郎幹事長は12日夜、東京都内で開かれた「小沢一郎政治塾」の懇親会で、「体調も良くない……… (08:11)[記事全文]
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テレビ局はとっくの昔に系列新聞社におんぶにだっこで独自に何か調べるなんてできないだろうから、どうでもいいだろう。しかし、新聞社もそれなりの資金があると思われるから、これだけ騒いだのなら、東京地検が不起訴に決定しても、独自に調査をして、小沢さんのこれが違法という指摘にまで行き着くと考えるだろう...

しかし、ずっと見出しを見渡しても、見事なまでに何~~もない。ただ検察のリークを垂れ流して、疑惑だ疑惑だと報じていただけというのが分かる。いわゆる「独自調査」なるものも、まるで検察リークに基づくデマであり、調査能力も何もないことが明らかになったんじゃなかろうか。

まあ、毎日新聞の岸井さんみたいに、「検察の顔色を読んで..」なんてテレビで発言しちゃう人がいるぐらいだから、もうずっと前に調査能力なんてないんだろうね。この発言も酷いけど、もっと酷いというか、深刻、致命的なのは、岸井さんが読むのは「検察の顔色」であって検察を超えた最終的な事実じゃないっていうことだよね。

その時は来たのか?巨大談合組織「記者クラブ」の摘発!2010/02/17

かって建設業界の談合は大問題となり、入札などでの関連で多くの摘発があった。しかし、談合というなら、日本にはもっと巨大な談合組織があることに気付く。海外企業を参入させることもなく、カルテルとして国外ばかりでなく、国内同業者の参加さえも統制あるいは排除している。その具体的な形は、各省官庁、大企業に張り巡らされた「記者クラブ」と呼ばれる制度に見ることができる。

とてつもなく巨大な談合組織であるにもかかわらず、めったに表に出ることはない。表に出てくるのは、せいぜい、ドラマなどの中で、これが国民の知る権利に役立っている、とかそんなときぐらいだ。それはそうだ。自分たちがこしらえた仕組みの排他性、そうすることで得られる利権を自ら国民に知らせるバカはいない。

この巨大談合は、現在の日本の報道を牛耳り、報道する義務と責任があるはずの大手新聞社(読売・毎日・産経・朝日・日経)と大手民放テレビ局(日テレ・TBS・フジ・テレ朝日・東京)、そしてNHKの間のものだ。新聞社と民放テレビ局、さらにはラジオ局までそれぞれ同じ資本系列化にある。そしてこれらのきわめて悪い意味で日本的で排他的な会社の人たちは、日本新聞協会ばかりでなく、省庁の懇談会などのさまざまな会合に顔を出す。わずか数社の資本系列が、これだけ長年にわたって同じ利権を持っているなら、この利権を手放さなければならないときがこないよう、また普通なら競争が求められることを競争しなくてもいいよう、談合して現状維持を図ろうとするのは自然なことだろう。当然、他の業種の談合は攻撃しても、自分たちの談合には目をつぶり、国民に気付かせないという姿勢になる。

現在の大手報道各社は長年にわたり、きわめて緻密で排他的な巨大談合組織を形成していると考えよう。そう見ることで、テレビ番組や昨年来の小沢さんに関わる報道、現在のオリンピック報道など、その画一化の理由を発見できるのではないだろうか。建設業界のとき同様、談合は、そこに関わる人間を横並びにし、競争を嫌う。仕切り役に従順に従う。逆らえば、当然のこと、干されるからだ。

幸いなことに、この談合に挑戦するフリージャーナリストが次々と顔を出し、発信し始めている。岩上安身さん、上杉隆さんなどなど。お二人の発信はTwitterで見ることができる。

@iwakamiyasumi
@uesugitakashi

また金融庁の亀井大臣は記者クラブ向けとは別にフリージャーリスト向けにも会見を開いている。フリージャーナリスト向けの会見は、こんなことを喋ってもいいのかというほど圧巻である。

金融庁 記者会見
http://www.fsa.go.jp/common/conference/index.html

記者クラブという談合組織のフィルターを通さずに、国民が自分の目と耳で直接知る権利のためにも、彼らを応援したいと思う。

追記:下記記事は米国と中国を扱ったものだが、記者クラブを官僚のための検閲組織と見ると、なかなか納得のいくところがある。省庁などが内部に持つべき広報部の役割を大手マスコミが担っている。

関連:一ジャーナリストが見た中国と米国の検閲社会
http://ootw-corner.asablo.jp/blog/2009/11/18/4703385

提案 - Twitterの有効利用かも2010/02/12

みなさんに提案なのだが、テレビでも新聞でも、気付いた範囲でいいから、このコメンテータはこういう嘘をついてるってTwitterに実名で出したらどうだろうか?例えば、まだ裁判をやってもいない石川知裕議員を犯罪者呼ばわりしたとすれば、嘘だよね。犯罪者でも何でもない。これから検察と裁判で白黒つけるわけだし。それと、石川議員がかくかくしかじかの自供をしたとか。

摘発する方が嘘を流しちゃまずいから、出来る限り証拠を引用する。Web上での証拠の引用はGoogleツールバーに付属の「共有」とやらの機能を使うと自動コピペで簡単にできます。

Googleツールバーはこちら
http://www.google.com/intl/ja/toolbar/ff/index.html

これって、マスコミ報道の健全化にも役立つよね。

植草さんが帰還されたようだ。2009/10/05

良かった。

皆様のご支援とご厚情に深く感謝申し上げます
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-710d.html

植草さんの願いがかなったのか、9月29日に行われた亀井内閣府特命担当大臣の信じられないほど素晴らしい記者会見。こんなにスゴイ人とは。

亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
http://www.fsa.go.jp/common/conference/minister/2009b/20090929.html

記者クラブ制に見る『バカの壁』2009/10/05

記者クラブ制はあまりマスコミには出てこないけど、マスコミの側にもいろいろ言い分はあるのだろう。しかし、国民の知る権利とか、そんな能書きよりも、最も重要なのはその日常の関係である。ご承知のように、記者クラブ用の記者室は実際にいろんな官庁や団体の建物の中に存在する。言ってみれば「間借り人」。大家はもちろん官庁や団体(実態は税金で運用されている建物)で、間借り人は使用料も払っていない。

記者室
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A8%98%E8%80%85%E5%AE%A4

おまけに、役所と一般民間企業、個人はこんな関係でもある。間借りしているマスコミが、民間企業や個人を大家の県庁や市役所に記者クラブに呼び出して、そこでプレスリリースとやらをやらせるのだ。この関係笑っちゃわない?一番エライのは、マスコミをただで間借りさせている大家、つまり、県庁や市役所ってことにならないか。

「一般の民間企業、個人がプレスリリースを行う場合、通常は地元の県庁や市役所の記者クラブに出向いて行うことになる。その企業の業種に関係する中央省庁の記者クラブで行うことも多い。」

大家は間借り人を当然監視するだろう。当たり前のことだ。間借り人がとんでもない奴だったら、困る。自分たちにやばいことがあれば、盗聴も当たり前に違いない。大家なんだから、そんなものを仕掛けることはいとも簡単にできる。さらには、間借り人がどう動くか大家は調査済みだから、間借り人が動きやすいようにニュースを流すことができる。下手に逆らう奴がいれば、見せしめに出入り禁止にすればいい。小沢さんの報道の件で、東京新聞がやられたように。

マスコミというニュース、つまり、情報を扱う人間として、こうした日常の「大家と間借り人」という人間関係に疑問を覚えない連中というのはバカ丸出しとしかいいようがない。自分たちが外部と交換している情報が大家に筒抜けの可能性はほぼ100%。これだけとってもマスコミというのは脳天気な連中の集まりというか。ほんと『バカの壁』。国民の知る権利だとかの能書きの前に、ニュースを扱う資格すらないのだ。それを自覚してやっているんなら、官僚や役人の根っからの下僕そのもの、使いっ走りってことだろう。