二人の米国民が見たオバマの戦争 32009/12/14

リベラルのトム・エンゲルハルトさんの見立てを続けよう。

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拡大している戦争はどのぐらい拡大しているのか

拡散するタリバン反政府勢力の件で、オバマ大統領はサージの目標として次のように語っている。「米国はタリバンの勢いを覆し、政府を倒す能力を与えてはならない。」これは、そこに達する手段は穏当ではないとしても、十分に穏当な目標に見える。詰まるところ、アフガニスタンの人口のわずか42%ほどの少数派パシュトゥーン人の反政府勢力のことであり、彼らは比較的軽武装でみすぼらしい集団だ。にもかかわず、米国は、こうしたタリバンとごく少数のアルカイーダ活動家(米軍調査ではアフガニスタンにいるのはわずか100人)に対抗するために、地球上のほぼ他のどの国よりも貧しい国で、伸びきって脆い補給ラインに沿って信じられないほどカネがかかる驚くべき米軍増強に乗り出した。国務省もまた、パキスタンに越境したCIAを思いっきり見倣った。

こうしたことが1年近くの間進行していて、さらに少なくとも次の半年続こうとしている。これこそ、先週のウェストポイント演説や、日曜のトークショー、議会の証言で大統領や高官が国民に話さなかった現実であり、自分たちの将来を考える上で国民が考える現実である。結局、アフガン戦争のカネは我々国民が支払うことになる。

Tomgram: State of Surge, Afghanistan
http://tomdispatch.com/post/175176/tomgram%3A__state_of_surge%2C_afghanistan/

President Obama's Secret: Only 100 al Qaeda Now in Afghanistan
http://www.abcnews.go.com/Blotter/president-obamas-secret-100-al-qaeda-now-afghanistan/story?id=9227861
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これまでもパキスタンへの越境爆撃、攻撃が行われているし、アフガニスタンとパキスタンの国境なんてないも等しいから、トム・エンゲルハルトさんも予測しているように、越境攻撃はこれからも続くだろう。そしてその結果として、米軍は今度は、今でも反米感情の強いパキスタン国民と戦うことになる。

恐らく世界中の誰もが不思議に思っていることだろう。自国民の経済的困窮の中、これほどのカネをかけて米軍を増強する目的は何なのか?.....まさか、ノーベル平和賞受賞演説での「悪」と戦うために戦争をしているなんてオバマさんの発言を真に受ける人はいないだろう。足下を見られてもなおかつ続ける米国の自国の軍事力に対する過信と、オバマさんさえ口にする、今や天然記念物とも言っていい「善と悪」、「全世界の理想は自分たちの国、国民」という多くの米国民に根付く超単細胞世界観、...

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