African American - 米国における監獄ビジネス2009/09/23

オバマ大統領は黒人顔とはいえ、奴隷として連れてこられたAfrican Americanの子孫ではない。アメリカでは同じ黒人でも、これがかなり決定的な意味を持つように見える。シカゴで進んでいる公立学校のチャーター化で、首になっている教師の多くはAfrican Americanとのことだった。ハリケーン・カトリナのときもそうだったが、African Americanが狙い撃ちされている様子が伺える。

民営化がますます進む刑務所も、お客さんはAfrican Americanが突出しているようだ。

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 少し調べてみると、世界で最も豊かで自由な國の筈のアメリカ合衆国の監獄システムが、信じられないような物凄い状況にあることが分かります。2006年12月の法務省発表のデータによると、執行猶予、保釈を含めた服役者は7百万、2百2十万が監獄の中にいます。これは人口当りだけではなく、絶対数でも世界第一位、如何なる「失敗国家」よりも高い数であり、世界中で投獄されている服役者の4人に1人はアメリカ国内のアメリカ人、10万人あたりの監獄服役者で見ると、少し古い2003年の統計ですが、アメリカの702人に対して、我が日本は53人です。1970年から2005年までの増加率は700%、その後もますます増え、毎週約千人が新しく投獄されているそうです。アメリカの黒人人口は全人口の12%あまり、しかし、監獄人口の50%は黒人が占めています。何故こんなことになっているのか? ジーナ事件はその一つのヒントを与えます。黒人たちはいい加減な法的プロセスで簡単に監獄にぶちこまれてしまうのです。前回にも書きましたが、ジーナ高校で黒人生徒が騒いだとき、検事Reed Walters が学校に乗り込んで来て「See this pen? I can end your lives by the stroke of a pen」と豪語しました。
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毎週千人も刑務所入りの人の数が増えれば、当然それに見合う刑務所の数も増えなければなりません。一つの報告書によれば、1990年代だけでも245の刑務所が、大都市周辺ではなく、地方に分散して建設されました。これは財政的窮乏に喘ぐ地方自治体にとっては大福音。受刑者千人あたり300人のローカルな雇用が増え、税収入も大幅増加、道路舗装や地下水道整備などのインフラの充実も期待できます。監獄産業大歓迎というわけです。地方の活性化に役立って、大都市の治安の改良ももたらすとなれば、これこそ一石二鳥です。お金の勘定が金科玉条のアメリカの論理の当然の成り行きですが、アメリカの刑務施設もプライベタイゼーションが花盛り、十年前は民営の刑務所は5個所、収容人数2千であったものが、今では百以上、ベッド数6万2千、今から10年の間にベッド数は36万に達すると見込まれています。その最大手は Corrections Corporation of America (アメリカ刑務施設株式会社)で約50の刑務所を運営し、このところ毎年1万ベッド数増加のペースを誇っています。したがって、この会社CCA の株は大人気で1992年に一株$8が今では$30の値をつけています。民営刑務所産業は目覚ましい成長産業として、アメリカン・エクスプレス社やゼネラル・エレクトリック社なども大々的に投資をしています。民営化の波に乗って、日本でも素晴らしい設備を誇る民営刑務所が出来たというニュースが流れていましたが、アメリカの民営刑務所の内情はどうでしょうか? 最高の利潤を絞り出すのが民営刑務所経営の鉄則ですから、受刑者も看守たちも極楽の生活を楽しんでいないことは聞いてみなくても分かります。実際、その内情のひどさを訴える声が日増しに高くなっているようです。

アメリカでの黒人差別(2)
http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/2007/10/post_71ae.html
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