ノーベル平和賞を出すノルウェイが羨ましい!2009/10/11

オバマ大統領にノーベル平和賞を授与した理由の全文が公開されている。

【ノーベル賞】オバマ氏の受賞理由発表全文 非核化や環境「世界を先導」
http://sankei.jp.msn.com/world/america/091009/amr0910092107011-n1.htm

この中にこんな一文がある。

「委員会は、核兵器のない世界に向けたオバマ氏のビジョンと働きに特別な重要性があることを認める。」

日本人としてのアナタは、この文章を読んで何か引っかかるもの、違和感を感じないだろうか.....

もし「核兵器のない世界」に向けた努力に絞って世界への功績を認めるなら、原爆を二発も食らってその悲惨さを目の当たりにし、ヒロシマ・ナガサキにその記録を残している日本こそが「核兵器なき世界への貢献賞」ってな賞を作り、核兵器廃絶に向けて努力、貢献をした人たちに賞を授与するのが本当だったのではないだろうか。

日本は1951年のサンフランシスコ条約によって戦争で生じた被害についていっさいの請求権を放棄している。しかし、原爆の悲惨さを訴え、それがなくなるように努力はできただろう。今回のノーベル平和賞は、日本が本来果たすべきであった、そんな役割を明らかにしてくれたと思う。

と同時に、戦後、政治を担ってきた政治家連中が、表向きは核兵器に反対しながら、いかに世界に対して発信する努力を怠ったか、また戦後政権を担ってきた自民党がいかに米国に対して腰が引けていたかがよく分かる。

ノーベル平和賞の受賞理由として今回のような理由が発表されてしまった以上、これから日本が核兵器廃絶に絞った賞を設けることにどれほどの意味があるのかは分からない。とはいえ、世界には核兵器がどのようなものか知らない人は一杯いる。日本人でさえ一杯いる。日本がそのような賞をつくり、世界に対して訴えることに、まだ意義があることを望みたい。

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_ マスコミに載らない海外記事 - 2009/10/12 01:05

wsws.org 2009年10月10日 バラク・オバマが、2009年平和賞の受賞者に選ばれたという、金曜日のノルウェー・ノーベル賞委員会による発表に対し、世界