なぜ、あのハゲタカ銀行が...?2009/06/18

とてつもない額の不良債権を抱えていたはずのあのハゲタカ銀行群だけが、なぜこんなにも早くに復活しちゃうの?次のブルームバーグの記事はそれなりに嫌味も入れているのですが、ガス抜き程度。ハゲタカ銀行復活のカラクリを種明かししてくれたら、もっと素晴らしい記事になっていたかもしれません。それより、この記事、本日付けなんですけど、「日本政府の景気底打ち宣言」と連動していると思いませんか?何か変なんですよね。今回の不況はそんな簡単に底打ちするわけないと思うんだけど。イスラエルがよく使うあの手じゃないか?なんて疑っちゃいますね。

以下、引用>
米ウォール街 夢の宴再始動
http://www.business-i.jp/print/article/200906180029a.nwc
(右横写真のキャプション)
「米議会の公聴会でつるし上げられる(左から)ゴールドマン・サックスのブランクフェインCEO、JPモルガン・チェースのダイモンCEO、バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのケリーCEO。公的資金返済で再びわが世の春がやって来る=2月、ワシントン(ブル-ムバーグ)」

 アルコール類は鍵のかかる戸棚にしまおう。財布は見つからないところに隠そう。大き過ぎてつぶせない、米国最強の銀行が公的資金を返済しようとしている。つまり、ウォール街の宴が再び始まるということだ。

 ◆解放された銀行

 米金融機関10社は先週、約680億ドル(約6兆5000億円)の株を政府から買い戻す許可を得た。「ありがたや」と銀行は叫んだ。政府に昨年救済されて以来8カ月、銀行は税金が銀行員のボーナスと物見遊山の出張に使われているという大衆ヒステリーと人気取り政治家の圧力という二重苦に悩まされてきた。

 しかし今や、銀行は全米に向かって「余計なお世話」と言えるのだ。フランク下院銀行委員長(民主、マサチューセッツ州)も、どうすることもできない。ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレー、JPモルガン・チェースの金持ちバンカーとトレーダーはやっと「国家が私たちのために何をしてくれるか」を尋ねるのをやめ、「会社の金で私が私に何をしてやれるか」を夢見ることが再び可能になった。

 自転車出勤にはさようならだ。ハンプトンズの高級住宅からヘリコプターでご出勤という生活に戻ろう。機会は無限だ。今や自由になれたのだから。

 政府救済のくびきを逃れた彼らが、自責の念などとは無縁の厚かましい精神構造を取り戻し、人類全体にとっては無価値なサービスの提供の対価として数百万ドルを支払われることでしか味わえない独特の高揚感を再発見するための10段階のプログラムを紹介しよう。

 ■ステップ1 ボーナスを復活させる。まず経営トップから始める。つまり、ロイド・ブランクフェイン、ジョン・マック、ジェイミー・ダイモンの3氏だ。米国は「アメリカンドリーム」の国に戻った。必要なのは「夢」だ。どんなに確率が低くても、破産した自動車メーカーの従業員の息子が成長していつの日か、父親がかつて勤めていた会社に次の破産申請のための助言を提供して数百万ドルを稼ぐという夢。優秀な人材をつなぎ留めなければ、皆がAIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)になってしまうことを忘れてはならない。

 ■ステップ2 ボーナスを増額する。これは可能だ。ガイトナー財務長官が銀行員の報酬について何か新規の「ベストプラクティス(最良の慣行)」を導入することなど心配しなくていい。ロビイストが何とかしてくれる。

 ■ステップ3 経費をめぐる会社規則を緩める。マンハッタンで最高のアダルトエンターテインメント施設だという評判の「スコアーズ」は2年の空白を経て再開している。

 ■ステップ4 オフィスの内装をやり直す。急がないとメリルリンチのCEO(最高経営責任者)だったジョン・セイン氏が次の会社に雇われて、いいインテリアデザイナーを独占してしまう。うまくいけば3万5000ドルのトイレの掘り出し物が見つかるかもしれない。

 ■ステップ5 シティグループが1月にキャンセルした5000万ドル分の社用ジェット機を買い取る。買い取ったうち少なくとも半数の機は幹部と取締役の私用に割り当てる。ダウ工業株30種平均は3月の底から2000ドル以上も上昇した。自己満足に浸ってもいい。

 ◆物見遊山の勧め

 ■ステップ6 もっともっと物見遊山を。出張について広報会社にお伺いを立てなくてもよくなったので、またラスベガスにも行ける。「ウィン・ラスベガス」ホテルのタワー・スイートの宿泊料は1晩たったの1000ドルだ。大切なお客のためはティファニーのギフトとメルセデスの送り迎えの手配も忘れずに。

 ■ステップ7 ケネス・ファインバーグ氏の法律事務所を起用する。米政権は同氏を金融安定化資金を受け取った銀行の報酬の監督係に選んだが、同氏の事務所のウェブサイトを見たところ、顧客にはシティやメリルリンチ、AIGも含まれていることが分かった。今度また税金で救済してもらう必要が生じたときに備え、有力な弁護士など友人はいくらいても多過ぎない。

 ■ステップ8 次の社内パーティーにはローリング・ストーンズを呼ぼう。資産運用とカストディー業務のノーザン・トラストは2月に主催したゴルフトーナメントでシェリル・クロウとシカゴ、アース・ウィンド・アンド・ファイアーを呼んで顧客を楽しませ、注目を浴びた。どうせなら大いに目立つことをして、もうガイトナー長官の指図は受けないことを大々的に知らしめるのがいい。

 ■ステップ9 スタンレー・オニール元メリルCEOを取締役会の報酬委員会の委員長に雇う。退職金1億6150万ドルを承認してもらうためには、その金額の退職金の必要性を理解してくれる人間が委員長なのが好都合だろう。

 ■ステップ10 ガイトナー長官を助けるために長官の住宅を買い取ってあげる。財務長官にも救済が必要だ。恩返しをしてもらうチャンスが訪れないともかぎらない。同長官は160万ドルで売りに出したこの家が売れなくて月7500ドルで貸している。

 そして最後のアドバイス。決して決して、メジャーリーグのスタジアムの命名権を買ったり、イングランドのサッカーチームのユニフォームスポンサーになったりしてはいけない。ウォール街にすら許されない罪というものはあるのだ。(コラムニスト Jonathan Weil)
<引用終わり

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