小泉政権下での国債急増は何だったのか ― 2009/07/14
小泉政権下で行われた施策の実態は少しずつ明らかになりつつある。しかし、郵政民営化を含めて、小泉政権下でのカネの動きはもっと精査されるべきではないだろうか。財政再建どころか、小泉政権を終わってみれば、日本財政は桁外れに悪くなっている。日本国民のためではなく、国賊行為そのもののカネの使われ方をしている可能性がきわめて高いのだ。財政再建を訴え、自ら30兆円の国債発行枠を言い出したにもかかわらず、すぐにその枠を超えた小泉さん。あのときの国債で作り出されたカネはどこにいったのか?日本国民のために使われたのか?
ワールドブロガー協会の栗原さんという方が「情報統合思念体」というブログの中で国民新党に向けの質問で、小泉政権下に急増したあの国債のオカネはどこに行ったのか触れている。必読である。許可をいただいていないが、ぜひ読んでいただきたいので全文を掲載する。事後承諾になりますが、ありがとうございます、栗原さん。画像などを含まないテキスト形式でコピペしましたので、ぜひ最後に載せたURLへもジャンプしてみてください。
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小泉政権下での国債急増
* 2009年05月30日(土)07時17分
ファイル 147-1.png
いつも当ブログ「情報統合思念体」に寄稿下さる栗原様が以下のように国民新党に質問をされたそうです。その内容をここで明らかに
させて頂くわけですが、小泉政権下では、なぜ、国債が急増しても国民への恩恵がなかったのか、その謎のロジックについて確認
しようと言うことです。
ファイル 147-2.jpg
<以下、栗原氏>
昨日、国民新党に電話をして小泉政権下での国債急増を国会で質してほしいとお願いしました。自見さんあたりが詳しいので適当
ではないかと言ってました。それで具体的な事をメールで書くことなり、昨晩早速メールを送りました。
国会で本当に取り上げるかどうかは政界のことなので分かりませんが、取り上げたらネットで応援しようともいますし、取り上げ
なかったらやはり国民新党が取り上げなかったと書き込もうと思っています。
<国民新党への質問>
Sent: Wednesday, May 27, 2009 10:41 PM
Subject: ワールドブロガー協会の栗原です
国民新党本部御中
先ほどお電話させていただいた栗原茂男です。
先般の当協会設立記念講演ではお世話になりました事を改めて御礼申し上げます。
ところで小泉政権下の財政に関し不審な点がありますので、ぜひ国会で追及していただきたく思います。
財務省は3か月毎に国債等の国の借金を公表していますが、
小泉政権が成立する(平成13年4月26日)直前の借金は国債等が538兆3,863億円で、政府保証債務が57兆7,565億円、
合計596兆1,428億円です。
http://www.mof.go.jp/gbb/1c020t.htm (平成13年3月末)
小泉政権終了(平成18年9月26日)直後の借金は国債等が827兆9,166億円で、政府保証債務が51兆4,519億円、
合計879兆3,685億円です。
http://www.mof.go.jp/gbb/1809.htm (平成18年9月末)
差し引き283兆2,257億円ですから小泉政権下の5年間では283兆円余りの借金増となります。そして最新の資料では
平成21年3月末で国債等が846兆4,970億円で、政府保証債務が45兆4,293億円、合計891兆9,263億円です。
ということは小泉以降の2年半では12兆5,578億円しか増えていないことになります。
それでは小泉政権下では国がそれほどの借金をしたのだから国民には大層手厚くしたのかと言えば
「痛みに耐えて!」ばかりで、一般会計には全く反映されていませんでした。
では借金で入手したおカネは何処へ行ったのでしょう?
平成14年から16年にかけて日銀のベースマネーは74兆円くらいから109兆円くらいに増えています。約35兆円の増加です。
それでいて日銀当座預金は25兆円しか増えていません。通常はべースマネーは日銀当座預金の10倍くらいになるのですが。
そしてそれに符合するかのように2002年から国債発行額が急増しています。更にそれに符合するように外貨準備も35兆円
くらい、その頃いきなり増えています。
国債発行残高については資料5のような表示で公表されていますので纏めてみました。
http://www.mof.go.jp/1c020.htm
国債残高:億円 増額分:億円
1997年3月末 2,474,623
1998年3月末 2,739,070 264,447
1999年3月末 3,107,402 368,332
2000年3月末 3,431,336 323,934
2001年3月末 3,806,546 375,210 ↓この年から急増
2002年3月末 4,481,625 675,079
2003年3月末 5,042,536 560,“911”
(イラク戦争3月20日~4月10日)
2004年3月末 5,564,163 521,627
2005年3月末 6,263,633 699,470
2006年3月末 6,705,794 442,161
2007年3月末 6,741,221 35,427
マスコミでは、財政のバラマキが国の借金を増やしたと、嘘をメディアを通じてばら撒き、国民を洗脳しています。
しかし実際は借金を急膨張させた真犯人の小泉政権は国民には全くバラマキませんでした。
今後この問題を無視していては財政政策の必要性がなかなか理解してもらえないと考えます。
小泉政権下では政府が借金して手にしたおカネは何処へ消えたのか?それを追及してほしいと思います。
また国民所得約500兆円の日本で、一体どの様にして資金調達したのか?財務省に聞くと個人金融資産は1,500兆円あると
いいますが、その額はずっと以前から大きな変化はありませんね?と言うと財務省の電話口の人は黙ってしまいました。
あまりに巨額の国債発行をするために海外で日本国債を売るなんて言ってるのでは?と聞くと、危険分散のためだと言ってましたが、
経常収支の大幅黒字が継続する日本の政府が海外で資金調達なんて不可解です。その辺も国会で追及してほしいと思います。
<以上、国民新党への質問>
小泉政権下での国債急増 その2
* 2009年06月01日(月)19時15分
ファイル 149-3.jpg
前の寄稿【小泉政権下での国債急増】で、
【 平成14年から16年にかけて日銀のベースマネーは74兆円くらいから109兆円くらいに増えています。約35兆円の増加です。
それでいて日銀当座預金は25兆円しか増えていません。通常はべースマネーは日銀当座預金の10倍くらいになるのですが。
そしてそれに符合するかのように2002年から国債発行額が急増しています。 】
ですが、「ベースマネー」は「マネタリーベース」の間違いでした。訂正いたします。
ベースマネーは貨幣+日本銀行券+日銀当座預金ですが、日銀当座預金だけが
2001年 約7兆8千億円 ⇒ 2002年157.6%増、約20兆円 ⇒ 2003年64.7%増で約33兆円。
2年間で25兆円くらいの急増。
ベースマネーに市中銀行の預金などを加えたものがマネタリーベース。
2001年のマネタリーベースは108兆5,248億円÷1.164÷1.257≒74兆2千億円(推計)。
日銀当座預金8兆円弱にマネタリーベース74兆円強で約10倍。
ファイル 149-1.jpg
こちらは日銀発表の2008年12月分資料
ファイル 149-2.jpg
日銀当座預金約8兆円にマネタリーベース89兆円強で約10倍。
大体いつも10倍前後が日銀当座預金とマネタリーベースの比率。
ところが2004年は日銀当座預金約33兆円にマネタリーベース108兆円強で約3倍だから、かなりの異常を示している。
もっとも今年に入ってから日銀当座預金は急増して直近の資料では14兆6千億円あまりでマネタリーベースは95兆6千億円。
やはり景気の悪化に対して日銀がお金をバラ撒いているということ。ただし日銀にあまり期待すると裏切られるのが
今までの経験。日銀の姿勢は国民を生かさず殺さず路線で少し良くなるとすぐ引き締める。
話を2004年に戻して、日銀券(お札)や貨幣(硬貨)はそれほど増えずに日銀当座預金だけが異様に増え、それが
マネタリーベース増加になっている。
このことは何を意味するかというと・・・・
日銀当座預金は日銀が市中銀行に貸し出し、借りた市中銀行がその金を日銀に預けたものだから、借りた
市中銀行は資金需要がないまま何処かへおカネを回していることになる。それが外為特会に回ったことは
外貨準備の増加が示している。
という事はアメリカ国債に化けたわけである。折しもアメリカは対イラク戦争が終わり、復興特需に沸いて
いた時期であった。
寄稿:栗原茂男
小泉政権下での国債急増1&2
http://tamagodon.xrea.jp/diarypro/diary.cgi?no=147
http://tamagodon.xrea.jp/diarypro/archives/149.html
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ワールドブロガー協会の栗原さんという方が「情報統合思念体」というブログの中で国民新党に向けの質問で、小泉政権下に急増したあの国債のオカネはどこに行ったのか触れている。必読である。許可をいただいていないが、ぜひ読んでいただきたいので全文を掲載する。事後承諾になりますが、ありがとうございます、栗原さん。画像などを含まないテキスト形式でコピペしましたので、ぜひ最後に載せたURLへもジャンプしてみてください。
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小泉政権下での国債急増
* 2009年05月30日(土)07時17分
ファイル 147-1.png
いつも当ブログ「情報統合思念体」に寄稿下さる栗原様が以下のように国民新党に質問をされたそうです。その内容をここで明らかに
させて頂くわけですが、小泉政権下では、なぜ、国債が急増しても国民への恩恵がなかったのか、その謎のロジックについて確認
しようと言うことです。
ファイル 147-2.jpg
<以下、栗原氏>
昨日、国民新党に電話をして小泉政権下での国債急増を国会で質してほしいとお願いしました。自見さんあたりが詳しいので適当
ではないかと言ってました。それで具体的な事をメールで書くことなり、昨晩早速メールを送りました。
国会で本当に取り上げるかどうかは政界のことなので分かりませんが、取り上げたらネットで応援しようともいますし、取り上げ
なかったらやはり国民新党が取り上げなかったと書き込もうと思っています。
<国民新党への質問>
Sent: Wednesday, May 27, 2009 10:41 PM
Subject: ワールドブロガー協会の栗原です
国民新党本部御中
先ほどお電話させていただいた栗原茂男です。
先般の当協会設立記念講演ではお世話になりました事を改めて御礼申し上げます。
ところで小泉政権下の財政に関し不審な点がありますので、ぜひ国会で追及していただきたく思います。
財務省は3か月毎に国債等の国の借金を公表していますが、
小泉政権が成立する(平成13年4月26日)直前の借金は国債等が538兆3,863億円で、政府保証債務が57兆7,565億円、
合計596兆1,428億円です。
http://www.mof.go.jp/gbb/1c020t.htm (平成13年3月末)
小泉政権終了(平成18年9月26日)直後の借金は国債等が827兆9,166億円で、政府保証債務が51兆4,519億円、
合計879兆3,685億円です。
http://www.mof.go.jp/gbb/1809.htm (平成18年9月末)
差し引き283兆2,257億円ですから小泉政権下の5年間では283兆円余りの借金増となります。そして最新の資料では
平成21年3月末で国債等が846兆4,970億円で、政府保証債務が45兆4,293億円、合計891兆9,263億円です。
ということは小泉以降の2年半では12兆5,578億円しか増えていないことになります。
それでは小泉政権下では国がそれほどの借金をしたのだから国民には大層手厚くしたのかと言えば
「痛みに耐えて!」ばかりで、一般会計には全く反映されていませんでした。
では借金で入手したおカネは何処へ行ったのでしょう?
平成14年から16年にかけて日銀のベースマネーは74兆円くらいから109兆円くらいに増えています。約35兆円の増加です。
それでいて日銀当座預金は25兆円しか増えていません。通常はべースマネーは日銀当座預金の10倍くらいになるのですが。
そしてそれに符合するかのように2002年から国債発行額が急増しています。更にそれに符合するように外貨準備も35兆円
くらい、その頃いきなり増えています。
国債発行残高については資料5のような表示で公表されていますので纏めてみました。
http://www.mof.go.jp/1c020.htm
国債残高:億円 増額分:億円
1997年3月末 2,474,623
1998年3月末 2,739,070 264,447
1999年3月末 3,107,402 368,332
2000年3月末 3,431,336 323,934
2001年3月末 3,806,546 375,210 ↓この年から急増
2002年3月末 4,481,625 675,079
2003年3月末 5,042,536 560,“911”
(イラク戦争3月20日~4月10日)
2004年3月末 5,564,163 521,627
2005年3月末 6,263,633 699,470
2006年3月末 6,705,794 442,161
2007年3月末 6,741,221 35,427
マスコミでは、財政のバラマキが国の借金を増やしたと、嘘をメディアを通じてばら撒き、国民を洗脳しています。
しかし実際は借金を急膨張させた真犯人の小泉政権は国民には全くバラマキませんでした。
今後この問題を無視していては財政政策の必要性がなかなか理解してもらえないと考えます。
小泉政権下では政府が借金して手にしたおカネは何処へ消えたのか?それを追及してほしいと思います。
また国民所得約500兆円の日本で、一体どの様にして資金調達したのか?財務省に聞くと個人金融資産は1,500兆円あると
いいますが、その額はずっと以前から大きな変化はありませんね?と言うと財務省の電話口の人は黙ってしまいました。
あまりに巨額の国債発行をするために海外で日本国債を売るなんて言ってるのでは?と聞くと、危険分散のためだと言ってましたが、
経常収支の大幅黒字が継続する日本の政府が海外で資金調達なんて不可解です。その辺も国会で追及してほしいと思います。
<以上、国民新党への質問>
小泉政権下での国債急増 その2
* 2009年06月01日(月)19時15分
ファイル 149-3.jpg
前の寄稿【小泉政権下での国債急増】で、
【 平成14年から16年にかけて日銀のベースマネーは74兆円くらいから109兆円くらいに増えています。約35兆円の増加です。
それでいて日銀当座預金は25兆円しか増えていません。通常はべースマネーは日銀当座預金の10倍くらいになるのですが。
そしてそれに符合するかのように2002年から国債発行額が急増しています。 】
ですが、「ベースマネー」は「マネタリーベース」の間違いでした。訂正いたします。
ベースマネーは貨幣+日本銀行券+日銀当座預金ですが、日銀当座預金だけが
2001年 約7兆8千億円 ⇒ 2002年157.6%増、約20兆円 ⇒ 2003年64.7%増で約33兆円。
2年間で25兆円くらいの急増。
ベースマネーに市中銀行の預金などを加えたものがマネタリーベース。
2001年のマネタリーベースは108兆5,248億円÷1.164÷1.257≒74兆2千億円(推計)。
日銀当座預金8兆円弱にマネタリーベース74兆円強で約10倍。
ファイル 149-1.jpg
こちらは日銀発表の2008年12月分資料
ファイル 149-2.jpg
日銀当座預金約8兆円にマネタリーベース89兆円強で約10倍。
大体いつも10倍前後が日銀当座預金とマネタリーベースの比率。
ところが2004年は日銀当座預金約33兆円にマネタリーベース108兆円強で約3倍だから、かなりの異常を示している。
もっとも今年に入ってから日銀当座預金は急増して直近の資料では14兆6千億円あまりでマネタリーベースは95兆6千億円。
やはり景気の悪化に対して日銀がお金をバラ撒いているということ。ただし日銀にあまり期待すると裏切られるのが
今までの経験。日銀の姿勢は国民を生かさず殺さず路線で少し良くなるとすぐ引き締める。
話を2004年に戻して、日銀券(お札)や貨幣(硬貨)はそれほど増えずに日銀当座預金だけが異様に増え、それが
マネタリーベース増加になっている。
このことは何を意味するかというと・・・・
日銀当座預金は日銀が市中銀行に貸し出し、借りた市中銀行がその金を日銀に預けたものだから、借りた
市中銀行は資金需要がないまま何処かへおカネを回していることになる。それが外為特会に回ったことは
外貨準備の増加が示している。
という事はアメリカ国債に化けたわけである。折しもアメリカは対イラク戦争が終わり、復興特需に沸いて
いた時期であった。
寄稿:栗原茂男
小泉政権下での国債急増1&2
http://tamagodon.xrea.jp/diarypro/diary.cgi?no=147
http://tamagodon.xrea.jp/diarypro/archives/149.html
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小泉政権で増えた負担は戦争と、それから福祉です。