「影の金融システム」 - イギリスにもコイズミが居た?2009/08/17

そもそも金融自由化を始めたのはイギリスじゃなかったかなあ。そのイギリスにおだてられたのか、騙されたのか、イギリスよりはるかに資源が豊富なアメリカがイギリスとともに奈落の底に落ちようとしているのは、なかなかシュールである。ブラウン首相の言う「影の金融システムを非合法に!」の「影の金融システム」とは具体的に何を意味しているのだろうか。それは、米国議会での彼の演説でも明らかにされていない。そもそも、彼の言う「shadow banking systems」、「offshore tax havens」は誰が作ったのだろうか。彼が首相が務めるイギリス、そしてオバマが大統領を務めるアメリカの影の力なしに、そんなシステムが存在し得たのだろうか?

「And you are also restructuring your banks. So are we. But how much safer would everybody's savings be if the whole world finally came together to outlaw shadow banking systems and offshore tax havens?」

米国議会でのブラウン首相の米国議員に対するヨイショぶりはなかなかである。他国でのヨイショは、このようにやるんだという見本になる。ところで、そろって金融立国になったイギリスとアメリカがどうやって雇用を増やせるんだろうか?

ビデオ。
Prime Minister Gordon Brown Address to Congress
http://www.youtube.com/watch?v=6W-AJRo5G4I

文字にしたものはこちらだが、ゆっくりと話すブラウン首相と米国議員の姿を見比べるだけでもビデオの方が笑える。ブラウンとの好対照、米国議員の田舎者ぶり。とはいえ、こんな田舎者に日本が牛耳られていると思うと、情けなくなってきますが。

http://www.guardian.co.uk/world/2009/mar/04/gordon-brown-speech-to-congress

文字でも、次の表現なんか最高じゃないでしょうか。金融立国の2国が世界の生産者となって、数十億の人々が消費者となり、世界経済規模は倍増するそうです。何の生産をするんでしょうか、また金融工学を駆使した金融商品とか?

Because while today people are anxious and feel insecure, over the next two decades literally billions of people in other continents will move from being simply producers of their goods to being consumers of our goods and in this way our world economy will double in size.

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